2017-08-10

「きらきら眼鏡」読書レビュー|ヤサグレた僕の心にしっかり染みた、きらきら眼鏡で気づく世界の美しさ。

僕の地元船橋市で「63万人で挑む100年後のこの町に贈る映画プロジェクト」として始動した「きらきら眼鏡映画化プロジェクト」

主要キャストも決定し、9月には市民オーディションも開催されるとあって、今船橋でアツいプロジェクトとなっています!

▶︎関連記事:船橋市を舞台とした映画「きらきら眼鏡」のCASTが発表されました。

原作となる「きらきら眼鏡」を執筆したのは船橋出身、在住の森沢明夫先生です。

心温まる作品が多いと評判の森沢先生が手掛ける「きらきら眼鏡」とは一体どのような作品なのでしょうか?

きらきら眼鏡

 

一冊の本がつなぐ不思議な縁。

物語は「死」というテーマからスタートします。

「死」という重い言葉を引きずって古本屋へ向かった主人公、立花明海(たちばなあけみ)は手に取った「死を輝かせる生き方」という本に挟まっていた一枚の名刺に心惹かれます。

普通の人ならがばそのままにしておくか捨ててしまいそうな「赤の他人の名刺」に心ひかれた理由は、名刺が挟まっていたページに赤線で引いてあった、

「自分の人生を愛せないなら、愛せるように自分が生きるしかない。他に何ができる?」

という言葉でした。

それがヒロインである大滝あかねとの出会いのきかっけとなるのですが、出会ったことにより、より深く「死」へのテーマを考えさせられる展開となります。

しかしそれは決して重く暗いものでなく、森沢作品らしい優しい言葉と共に主人公たちの心に寄り添いながら序盤のストーリーが進んでゆきます。

 

一人一人丁寧に描かれた登場人物たち

きらきら眼鏡

映画「きらきら眼鏡」の出演されるCASTが発表されました。

物語が進むにつれて主人公たちを取り巻く人間関係、生い立ち、心に抱えているものなどが明らかになってきます。主人公の同僚、先輩、上司、ヒロインの友人、恋人、どの登場人物を見てもそこに悪意は一つもなく、一人一人の人物像を丁寧にほりさげて描かれています。

そんな空気の中でもやはり「死」の影は相変わらず主人公たちのすぐそばにあり、主人公は「ざわざわ公園」という自分のトラウマと向き合う事に。

その気持ちを抱え、ヒロインと自分の距離を遠くに感じたり近くに感じたりしながら主人公は心をざわつかせ、なんとも絶妙な三角関係を築き上げてゆきます。

 

きらきら眼鏡で気づく世界の美しさ。

きらきら眼鏡

人物の関係も気になるところですが、森沢作品のもう一つの特徴は「情景の美しさ」にあります。

地元の西船橋駅での駅の雑踏、駅前の日常的風景、部屋でくつろぐ主人公の姿、見上げる月、それらの一つ一つがごく自然に文字を通して目に飛び込み「きらきら眼鏡」の世界が眼前に広がってゆきます。

主人公が今を生きる船橋の三番瀬と過去を過ごした勝浦の南房総の「海」の描写の違いも見どころのひとつと言っても過言ではないでしょう。

前半の緩やかなペースとは違い、後半は主人公の目まぐるしい気持ちの動きとシンクロしてしまい、息もつかずに読んでしまう展開となっています。

主人公たちと一緒に読者にも「きらきら眼鏡」をかけてしまうのは森沢ワールドならではの醍醐味ではないでしょうか。

「死」のテーマはどのようにして「きらきら」なものとなってゆくのでしょうか?

ぜひとも原作を読んでその目で確かめてみてください♪

 

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