2017-04-20

File♯005 ホームレス小谷

「ホームレス」という言葉にはあらゆるフィルターがかかる。
無論、マイナスのフィルターだ。
世間というものは、ことに「ホームレス」という存在に厳しい目を向けがちとなる。
ホームレスもまた、世間に関わらないように背中を縮めて都会の隅でそっと息づいている。
ところが世の中にはとんでもないホームレスが存在した。

「職業ですか?ヒモです。ヒモのホームレス。50円で人身売買しています。
家は地球。地球上のすべてが僕の家です」

この日は千葉県船橋市で熟成寿司を堪能する小谷さん。

寿司を喰らいながら、ニコニコとそう語る彼はホームレス小谷こと小谷真理(まこと)さん。
彼を全く知らない人がこの言葉を聞いたら面食らうこと間違いなしだろう。

(株)住所不定にて自身の日々を「50円」で販売し、どんな依頼も「面白いやん!」と快く引き受け、日本全国どこにでも向かい、常に人に囲まれニコニコ過ごし、かわいいお嫁さんがいて、お寿司が大好きな「世界で一番楽しいホームレス」をナリワイとしている小谷さんはどんなドラマを経て世界で一番楽しいホームレスになったのだろうか。

 

あの人から勧められてスタートしたホームレス暮らし

ホームレスになる経緯は人それぞれだが、「ホームレスになった方が上手くいく」と言われていきなりホームレスになったのはホームレス界広しと言えども小谷さんだけではないだろうか。
大阪で10年間芸人を続けていた小谷さんはこのままでいいのかと一念発起し、上京してキングコングの西野亮廣さんの家に転がり込んだ。ところが、支払うと約束した家賃を2か月も滞納しピンチに陥る。
この時、小谷さんは家主の西野さんから「お前はホームレスになった方が上手くいく」と言われ2013年6月1日、小谷さんのホームレス人生がスタートした。

『ホームレスは人生のドン底じゃないのか?失敗した人間の”なれの果て”じゃないのか?』


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自身の著書で記されている通り、その時の小谷さんの頭のなかはそんな考えと不安でいっぱいだったという。
その日から約一か月間は段ボールで生活したり、炊き出しにご飯をもらいに行ったり、先輩ホームレスから生活のノウハウを教ったりしていた小谷さんだが、その姿は「普通のホームレス」であった。
唯一違う点と言えばホームレスの生活をツイキャスで生配信していた事だが、動画を撮ればすごまれ、睨まれと、なかなか「上手くいく」要素が見いだせない日々を送っていたという。

小谷さんの著書を購入し、サインをもらう居酒屋「遊間」店長の村田さん。

 

「(株)住所不定」の立ち上げ 恩で人生を回す、お金がいらない世界へのきっかけ

ホームレスをしながら日々の暮らしを配信しても収入があるわけではないので、小谷さんは仕事をしようと思い立った。しかし、履歴書を買って面接を受けても「普通の職業」でなかなか雇ってもらえない。
そんな時に出会ったのが簡単にネットショップを開設できる「BASE」というサイトだった。
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西野さんの後押しもあり「BASE」内にショップを立ち上げ、自分自身を売る「(株)住所不定」が誕生した。
そこで設定された小谷さんの価格は1日50円。なぜこんなに安いのか?

スケジュールを更新すると即SOLDOUTになる(株)住所不定。

「50円の仕事ならクオリティが低くても怒られないしね。あははははは!」

小谷さんは冗談めかしてそう笑う。

50円依頼でモノマネショーを楽しむ小谷さん。「オモロっ!」を連発。

今でこそ笑えるが、仕事を始めた当初は「50円」の価格設定にあるインセンティブがどう開花するのか、実感がなかったらしい。
草刈り、買い物、話し相手、飲み会の盛り上げ係、引っ越しの手伝いなどなど、とにかく受けた仕事はなんでもこなした小谷さん。
行く先々で一生懸命仕事をしていると、ご飯をごちそうしてもらったり、飲みに連れて行ってもらったり、
泊めてもらったりなど、気づけば相手に50円以上の出費をしてもらっていることに気づいた。
さらに仕事をしていない日に「腹減った」とTwitterで呟いたら、以前50円で小谷さんを買った人達から次々とリプが飛んできたそうだ。
50円という価格設定以上の「恩」というインセンティブが開花し始めた瞬間だった。
その日を境に小谷さんの目指した『恩で人生を回す。お金のいらない世界』世界が回りはじめ、小谷さんのホームレス人生は「楽しいナリワイ」へと進化していったという。

 

ホームレスになって結婚して25キロ太りました(笑)

ホームレスになって、恩で人生が回り始めた頃、小谷さんを取り巻く「お客さん」の「恩」は手厚く、食べるとこ、寝るとこはもちろん、「ズボンが破れた」とつぶやけばズボンも買ってもらえるということで「衣食住」を賄えるレベルに成長していた。
変化は周りを取り巻く環境ばかりでなく、小谷さん自身の成長にも影響していた。

「ホームレスになって25キロ太ったんですよ(笑)」

『体がかよ!』とツッコみたくなる気持ちはさておき、ホームレス人生が捗りすぎて太ってしまったというホームレスは稀有なのではないだろうか。
さらにホームレスになってからの小谷さんは「結婚」までしているのである。相手はTwitterのフォロワーで小谷さんを50円で買った女性だった。

通常はそこでホームレスから足を洗いそうなものだが、小谷さんはもはや普通のホームレスではない。
なんと結婚式の費用をクラウドファンディングで集め、夜の遊園地を貸し切って「ホームレスなのに」ド派手な結婚式を実行してしまったのである。もう一同言おう「ホームレスなのに」である。
さらに余った結婚資金をかき集め、当時台風で甚大な被害を受けて支援の手を待っていたフィリピンへ海外ボランティアに飛んだのだ。

 

フィリピンの人を笑顔にする!

写真引用:http://sirabee.com/2015/03/26/23223/

被災地を回りながら必要なのは「笑い」だと感じた小谷さんは、村人総出の派手なお祭りを開催し文字通り現地の人を笑顔にしてフィリピンを後にしたのである。
その後も50円の人身売買を続けながら「天才万博」というイベントを成功させたり自叙伝を発表したりと、精力的な活動を見せる小谷さん。

写真引用:https://camp-fire.jp/projects/view/2485

華やかな活動だけ見るとクリエイターやイベンターと思われがちだが、彼の活動の根本は「ホームレス」にある。
人と人のつながりと恩をうまく回し、「毎日が幸せです」と胸を張って言える小谷さんは間違いなく「世界一楽しいホームレス」と成長し続けている。

 

目指すは一億人と家族になること!

最後に小谷さんに今後の展望を聞いてみた。

「神になりたい」

神ときたか。もう聞く側も何でも来いという気持ちになってしまう。

「お寿司も毎日食べたい。特に蒸しエビと茶碗蒸しです」
こんな正直なところもTwitter等のSNSで支持を得ているポイントの一つなのだろう。

「神にもなりたいんですが、世界の人と家族になりたいです。あと3年で1億人と家族になります」

この身の乗り出し方・・・。彼は本気だ。

小谷さんのいう「家族」とは「利害関係なく助け合える関係」だ。
お金での助け合いではなく、自分に出会った人は全部家族と思い、困ったことがあったら飛んでいってヘルプに入る。

血のつながりではない、住む場所も関係ない、「家族だから助けあってあたりまえ」という未来を作りたい。

ホームレスになってあらゆる人と会い、あらゆる仕事をし、そしてあらゆる「恩」を生み出してきた小谷さんだからこそ
その希望は現実になるのかもしれない。

小谷さんFacebookより拝借。

そして今日も小谷さんは50円で呼ばれたところに飛んでゆく。
「世界一楽しいホームレス」として。依頼者の家族として。
もし、赤い帽子をかぶって黒ぶち眼鏡をかけたニコニコとよく笑うホームレスが現れたら、迷わずお寿司をごちそうしてあげてください(笑)。
きっと「楽しいこと」があなたの周りに起こるはず!

 

後日談

先日、小谷さんとモノマネショーを堪能してきました。小谷さんは時間だけではなく、心も豊かにしてくれました。小谷さん+モノマネショーは極上のエンターテインメントな時間でした。

後日、改めてレポートをさせていただきます。

facebookページにて更新情報をお知らせしますので、もしよろしければ「いいね!」していただけると、「勝ちやん!!」って感じです。

ナリワイ人Facebookページ

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