先行者に学ぶ!これからの時代は減速して生きていく。


早いものでもう12月・・・。年を重ねるごとに体感的に月日が経つのが早く感じる今日この頃。
「今年は前向きに生きられただろうか」「来年はどんな一年になるのだろう」。
そんなことばかりボンヤリ考えてしまう時期。

「働き方改革」や「好きなように生きていく」など近年、声高に叫ばれているけれど、どうにもこうにもピンとこない。という方も多いのではないでしょうか。

これからどうやって生きていけばいいのだろう・・・。

そんなときは、焦らずに「減速してみる」というのも一つの手のように思う。効率や成長を加速度的に求められる時代だからこそ、まずは「減速してみる」という選択肢もある。

「ダウンシフト」で自由時間が潤っていく。

ダウンシフターズ髙坂勝

T-SITEより写真拝借

東京池袋の片隅でわずか6.6坪ほどの小さなオーガニックバーを経営しながら、「ダウンシフト」を実践している方がいる。
「たまにはtsukiでも眺めましょ」のオーナー髙坂勝さんだ。
高坂さんの著書「減速して生きる ダウンシフターズ」の中で、「ダウンシフト」をこう定義している。

経済社会や消費社会から降りてモノを手放し、お金を手放すほど豊かな人生になっていく。足るを知る営みとなり、分かち合う充足を得る斬新な具体的な手段。

この考え方は未来に不安を抱く人たち、リストラされて仕事がない人たちそして今を生きる全ての人たちに多くの希望を抱かせてくれる。
本書は、今の日本を生きる上で必要なことを教えてくれる教科書で、全ての日本人に向けて書かれている。
現代の日本社会が生きにくいのは、決して自分が悪いからではなく、自分を取り巻いている社会をはじめ、環境や職場のルール、そして働き方そのものに原因があると主張されている。

何より大手小売業界で不平不満を抱えながら働き、「ダウンシフト」した髙坂さんが実践してきた体験談なので、背中に電流が走る言葉を散りばせながらも、テンポの良い進行なので初めから終わりまでフムフムと鼻息を荒くしながら面白く一気に読むことができる。

会社勤めの時代には、死さえ頭をよぎった髙坂さん。全てを失っても構わないと悟った瞬間、彼にとって新たな人生がスタートした。

 

週休3日。ヒマで繁盛しない店なのに黒字経営!?

ダウンシフターズ髙坂勝

池袋駅から徒歩15分ほど歩くと、髙坂さんが経営するオーガニックバー「たまにはtsukiでも眺めましょ」がある。お世辞にもアクセスがいいとは言えない狭い路地にひっそりと店を構えている。

ダウンシフターズ髙坂勝

以前お店に行った際に看板のリニューアルを手伝わせていただきました。


ガラガラと引き戸を開けて靴を脱ぎ(土足厳禁)、店内に入ると賑やかな笑い声やギターを弾く髙坂さんの姿がある。どうやら繁華街から流れてきたお客さんでもなさそうだ。
この店を開店させるにあたり、「お客さんとコミュニケーションを取るにはヒマでないと困る」という理由から繁盛しないことを目標にしたという。

ダウンシフターズ髙坂勝

髙坂さんTwitterより拝借

店の外装・内装は業者に頼まず、お金をかけずに手間暇と愛情と時間をかけた。お酒や料理の提供も皿洗いもトイレ掃除も全て一人でこなしている。
人を雇ってしまうと人件費のために繁盛させなければならず、「好きなときに居眠りできなくなる」というオチャメな一面も覗かせる。
お店を繁盛させたい経営者が多い中、「たまにはtsukiでも眺めましょ」は、常連さんや髙坂さんに話を聞いてほしいという人たちに愛されながら今も黒字経営を続けている。

本書では売り上げや利益の具体的数字が包み隠さず開示されている。それ故、髙坂さんが実践しているライフスタイルやビジネスの具体内容は信頼に値する。

 

「半農半X」で未来を創る。

髙坂さんfacebookより写真拝借。

本書の中では、「半農半X」のライフスタイルが推奨されている。
半農半Xとは、自分や家族が食べる分の食料は小さな自給農でまかない、残りの時間は「X」、つまり自分のやりたいこと(ミッション)生きがいとなる仕事のことを指している。
髙坂さんはお店の定休日である週末になると、千葉県匝瑳市に足を運び、自身が主催するNPO法人「SOSA Project」が耕す田んぼで家族や仲間とともに米作りを楽しんでいる。

半X自体の基板がしっかりしていないと経営が成り立ちません。髙坂さんはオーガニック・バーという基板「X」がある上に、大手企業でのビジネス経験も持っている。それ故、数字管理がしっかりしていて、詳細な売り上げ予想が立てられると言える。

即ち、「ダウンシフターズ」を実践するには、ある程度の下準備が必要だということ。ビジョンを持ちつつも、しっかりと現実を把握した上で、出来ることから手がけていく。それが続けられるのも、本人の意志に加えて、人と人との縁があるから。

年一回企画される寺田本家酒造ツアーも楽しかった。

 

まとめ

本書の読了後の感想としては「物欲の時代は終わりを迎えつつある」ということ。そして、髙坂さんの主張する「循環型社会へ転換していく必要がある」と感じる。
その為には、多くのことを学ばねばならず、髙坂さんのような先行者の姿にならうことも大事だと言える。
実際に、著者の生き様に感化されて、ダウンシフターズとなった人も少なくない。そうした人々が共通して証言することが、「少しの研究によって田舎生活が直ぐ始められる」ということだ。(本書の中には実践者の例も掲載されている)

減速ビジネス&ライフ入門書となっている本書。これからの時代を生き抜くにあたり、不安を覚えている人にオススメの勇気をもらえる目からウロコの良書といえる。

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