2017-12-13

第二海援隊 浅井隆氏の著書「すさまじい時代」読書レビュー

資本主義の原理がゼロサムゲームである以上、最終的に世界経済は飽和し終局を迎える。
日本経済もその荒波からは逃れられないことの評論を、浅井隆氏の著書「すさまじい時代」で改めて示しています。
「すさまじい時代」では激動する世界経済の様相や日本経済が抱える問題点を冷静に分析し、バラエティに富んだ事例を豊富なデータと合わせて示しながら、最悪の結末が現実に起こりうることに警鐘を鳴らしつつ、第二海援隊の活動を通じ、経済的カタストロフィや将来的に起こるであろう社会不安に際して自己防衛を促す内容となっています。

個人資産を守り抜くノウハウを知りたい方、経済や社会問題に関心がある方にオススメ。

東西冷戦が終結し、21世紀は明るい時代になると期待されていました。しかし世界経済は混乱を極め、安定とは程遠い局面に至っているのが現状です。護送船団方式で守られてきた日本経済もグローバル化の荒波にもまれ、国家財政は逼迫し、将来の年金や社会保障制度の維持すら難しくなってきています。IT化により将来的には仕事が半減することが予想されていることに加え、少子高齢化や超高齢化社会が到来し、個人の収入や日本財政もいよいよ苦しくなってくると考えられています。このような激動の時代をサバイバルし、個人資産を守り抜くためには多角的な情報収集が大切です。浅井隆氏はこのような日本や世界経済で起きている現象を多岐にわたって紹介し、近い将来において日本国民が直面するであろう諸問題を過去の歴史なども交えてわかりやすく提示してくれます。世界で起きている問題にアプローチしたい方、日本が抱える財政や社会問題の本質について知りたい方、個人資産を守り抜くノウハウを知りたい方など、経済や社会問題に関心がある全ての方に本書の内容はおすすめです。

 

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今後の日本経済にどのよう影響を及ぼすのか?

第一章では世界恐慌−2017年−2018年(「バブソンの下げ」/アメリカの大恐慌と強行的ニューディール政策/世界的ファシズムが台頭するほか)と題し、好調に見えるアメリカ経済の裏側で何が起きているのかを分析し、過去に起きた世界恐慌と「バブソンの下げ」の逸話を紹介しつつ、アメリカから始まった自国ファーストの流れが、世界的緊張の引き金となり、世界的ファシズムを台頭させる危険性があることを指摘して警鐘を鳴らしています。

すでに米中は政治・経済・軍事面において鋭く対立する兆しを見せており、様々な面において軋轢が生じています。浅井隆氏は本書において米中の関係が世界経済に及ぼす影響を分析し、今後の日本経済にどのよう影響を及ぼすのかも解説されています。

 

政府が借金を止められない理由とは?

第二章では国家破産−2020年〜2021年(日本が抱える世界最悪の爆弾/爆発寸前の政府債務/日本が借金を止められない理由ほか)と題し、日本政府が抱える財政政策の矛盾点と本質的に抱える危機を鋭く指摘しています。
日本政府が抱える債務の総額が1000兆円を超えているにもかかわらず、借金の額を減らすどころか、赤字国債を継続的に発行して赤字財政を拡大させ続けている理由を分析し、日本政府が借金を止められない理由を詳細に解説しているのが特徴です。

ギリシャの財政破たんやユーロの動揺を交え、日本政府が財政再建を先送りにしていることへの危うさを指摘している点が大きな見どころとなっています。

来るべき混乱に対処するのかを分かりやすくレクチャー

第三章では2025年、老後消滅−悲惨な中高年層が溢れる日本(”悲惨な高齢者”大量発生時代がやってくる/正しい情報を知らないと悲劇に見舞われる/配偶者も子供もいない”独居老人”が激増するほか)と題し、日本が近い将来において直面することになる、超高齢化社会と限界を迎えている日本財政の問題も合わせて分析しています。日本の出生率は慢性的に低い水準が続いており、今後は財政再建はおろか、社会システムを維持すること自体が困難になると予想されています。また、今後は年金の支給額が削られることに加え、健康保険などの医療費負担もさらに増大するとも言われています。国家財政だけではなく、地方自治体の財政状態も急速に悪化する傾向を示しており、今後は地方自治体の破たんが相次ぐことも予想されているほどです。このような将来的な予測も含め、浅井隆氏は個人資産を防衛し、どのようにして来るべき混乱に対処するのかを分かりやすくレクチャーしている点も大きな見どころです。

「すさまじい時代」は今後の世界経済や世界情勢の行く末を見据え、日本国民に経済的自己防衛を促す内容となっています。20世紀に起きたアメリカ発の世界恐慌や、恐慌が引き金となって世界中にファシズムが広がった歴史などを例にとりつつ、豊富なデータで今後の経済予測を示してくれるので、経済情報に明るくない方でも読みやすい内容となっているのが特徴です。第一章では世界情勢や世界経済が今後の日本経済にどのような影響を及ぼすのかを分かりやすく解説してくれます。日本が抱える財政問題に関心がある方にもおすすめです。第二章においては日本の財政が抱える大きな問題点と、財政再建を先送りにし、赤字国債を発行し続ける日本政府の政策矛盾点を指摘するとともに、なぜ日本政府が借金を止められないのかを詳細に分析しています。また、ギリシャの財政破たんやユーロの混乱なども合わせて紹介し、財政再建をおろそかにすることの危うさも分かりやすく理解しているのが特徴です。

今後いかにして対処すべきなのかを冷静に判断する材料に。

少子高齢化が進む日本の将来に待ち受ける危機が詳しく分析。年金の減額や医療費負担の増大など、すでに起きつつある現象も踏まえ、近い将来において、日本国民の多くが直面するであろう、個人的な経済危機について解説を行い、いかにして不安な時代に備えるべきなのかを分析しています。浅井隆氏が語る「すさまじい時代」は、最悪の状態を想定し、起こりうる危機に際して対処しようと呼びかける内容です。
本書は、世界経済や世界情勢をはじめ日本政府の経済政策や私たち日本国民が置かれている現状を知り、今後いかにして対処すべきなのかを冷静に判断する材料に最適の一冊となっています。

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