2017-12-14

第二海援隊 浅井隆氏の著書「日銀が破綻する日」読書レビュー

「日銀が破綻する日」の著者である第二海援隊の代表取締役である浅井隆さんは、1954年東京都生まれの経済ジャーナリストです。
21世紀型の情報商社として知られる「第二海援隊」を1996年に設立し、商社経営の傍ら、執筆や講演活動を精力的にこなしています。

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本書は全6章から構成され、異次元の金融緩和政策を続けている日銀の保有資産が、今後どれぐらい膨らんでいくのかを切り口に、日銀が誕生した背景と歴史、ナゾに迫っていきます。中央銀行はどのような存在であるべきなのか、筆者の視点や論点を述べた上で、国債を買い続けている日銀の政策によって日本経済はどの方向に向かっていくのかを、海外投資家からの警告にもスポットを当てつつ、日銀は本当に破綻しないのかを問うています。

 

世界情勢を勉強しながら、投資によって自身の財布を増やしておきたい人に。

本書は日本経済の未来が気になっている人が、自身の資産を守るために何に気を付け、どのような準備をしなければいけないか知りたい人におすすめです。日本の中央銀行である日銀とは日本経済にとってどのような存在なのか、日銀はどんな仕事をしているのかを改めて勉強したい人が読んでおくべき本でもあります。世界情勢を勉強しながら、投資によって自身の財布を増やしておきたい人にとっては、この本を読むことでヒントをつかめるかもしれません。

 

2018年までに金融政策の限界がくる?

「日銀が破綻する日」の見どころの一つは、日銀の保有資産が2017年に500兆円を超えることで、日本経済にどのような影響を及ぼすかという考察です。
500兆円は国の経済規模を示す日本のGDPに匹敵する数字ですが、2013年に黒田総裁が異次元緩和政策に舵を切ってから保有資産が拡大し、全体の約85パーセントを国債で占めています。国の借金を日銀が買い入れているという実態が分かり、言い換えると日銀は大量に刷ったお札で巨額の国債を買うという異次元金融緩和政策がもたらした結果だということです。

2016年2月にマイナス金利政策を導入し、10年国債の金利をゼロパーセントに維持するように国債買入額の微調整を加えながら、日銀の資産規模はGDP比93パーセントに上ります。この数字は、アメリカ合衆国の中央銀行に相当する「FRB」で23パーセント、ユーロ圏の単一金融政策を担っている欧州中央銀行「ECB」の38パーセントと比べても突出しています。

日銀による金融政策の目的は、物価上昇率2パーセントの実現とその安定的維持であることから、市場への資金供給を続けていますが、物価上昇率は0.3パーセント程度にとどまっています。目標達成までは道半ばであることから、金融緩和政策が続いていくものと見られていますが、著者は2018年までに限界が来るのではないかと予想しています。

 

今後どのようにして自身の資産を守っていくべきか。

現在の政策によって日本経済が好転に向かったとして、膨れ上がった資産を減らしながら金利を徐々に引き上げていき、金融政策の正常化に向けた出口戦略をどうしていくべきなのか、警鐘を鳴らしています。
金融政策の限界を迎えた時、著者は為替の暴落、過度の円安と国債利回りの急上昇を引き起こすであろうと指摘し、日本人の多くは苦しい生活になっていくのではないかと結論づけています。このような世界が来た時に想定される「勝ち組」はどのような存在なのか、筆者はさらに考察を加えます。
端的に言えば、海外に資産を持っていくことができる人が生き残るであろうと主張しつつも、2018年までという短い期間で海外に資産を築けるかどうか、困難な事情があることも主張しています。日本人が自国で暮らすときに、どのようにして自身の資産を守っていくべきか、筆者は投資を続けていくことを指南します。

 

日銀の破綻によって日本経済はどうなってしまうのか。

一般的に、日銀が破綻すると日本円の価値が無くなってしまうとされていますが、日本の財政問題として赤字国債の発行額増加は何十年も前から言われ続けていることでもあります。
日本の経済規模や、豊富な対外純資産という背景から、破綻には至らないという指摘もあり、日銀の動向を注視しておくことが大切です。
日銀が国債市場から多くの国債を買い占めているという実態から、日銀が国債市場を支えているという状態になっています。日銀の破綻は国債売買マーケットの崩壊を意味しており、日本そのもののデフォルト危機に陥るかもしれないという懸念が発生します。

 

海外投資家の動きも注視しておくことが重要な生命線。

日銀が破綻するかもしれないという情報が金融マーケットに流布され、日銀の資本状況が悪化の一途をたどっていくと、通貨としての日本円の価値が下落し、円資産が無価値となってしまます。
日本が破綻した場合に困る人と困らない人の二極化が起きると筆者は予測していますが、日本円しか所持していない若者、あるいは高齢者にとっては不利な状況であると言えます。この状況を回避するためには円資産だけでなく、外貨資産や金資産などの通貨分散投資が大切であると説いています。アベノミクスを基軸とした日本経済は、日銀による異次元緩和政策が実を結ぶかどうかにかかっていますが、目標とする物価上昇率の達成に向けては道半ばであり、今後もマーケットの動向を見守ることが大切です。株価の安定的上昇がアベノミクスの生命線とされている中で、海外投資家の動きについても注意深く見ておくことが重要なポイントです。
東京証券取引所の売買額全体の約6割を海外投資家が占めていると言われている中、彼らが手を引くことは日本国内のマーケットが混乱を招く要因の一つとなります。アメリカ合衆国やヨーロッパの中央銀行が発表する金融政策も日本経済に影響を与えます。日本が導入しているマイナス金利と、世界各国の政策金利との金利差によって通貨バランスが決まってくるからです。

世界各国の金融経済を学んで自身の投資に役立てたい場合や、中央銀行の役割とは何だったかをおさらいしたい時などに、「日銀が破綻する日」を指南書にするとよいでしょう。

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